憲法、憲法判例、憲法学習法

おすすめテキスト

おすすめテキスト

憲法の学習に有用な本を紹介します。
☆1は、初学者向けにお勧めする本です。
☆2は、入門の次の段階にお勧めです。
他科目おすすめテキストはこちら。

 基本書

芦部信喜「憲法」(岩波書店)

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言わずと知れた「芦部」です。

芦部を読まずして憲法を読んだと言うな、というくらいの有名な本。高橋和之先生が補訂されていますが、原文はそのまま。いわば、現在の憲法学の古典です。

ですが、私は最近ではこちらの本をおすすめしていません。

もちろん、現在の憲法学のスタンダードを作り上げた芦部先生の本ですから役に立たないとかいう気はありません。ですが、初学者には以下の理由で難しいだろう、とおもわれるからです。

まず、実はこちらの本は放送大学向けの著書が元となっており、ざっくりした理解が目的の著作で、記述に厳密さがかけている部分もあります。そうはいっても、いいかげんという意味ではありません、ただ、説明不足というか、この本を理解するうえでは、宮沢・清宮両先生の業績を前提とする必要を感じるところもあります。初学者が、一人でこの本をきちんと理解できるとは思えないというのが一つ。

次に、判例の取り扱い方にやや時代を感じます。芦部先生、そして、後述の佐藤幸治先生からすれば最高裁も指導の対象なのでしょうけれども、その教導的な立場が、判例の内在的な論理を追及する現在の一般的な憲法の試験とはそぐわないところがあります。

第三に、これが決定的な理由ですが、最近の議論には必ずしも対応していません。最近、三段階審査についての記述も加えられましたが、全体的には、現在活発に議論されている論点について対応できていません。もちろん、そういう性格の本ではないといえばそれまでですが、やはり試験対策という意味での基本書には向かないと言わざるを得ないのではないでしょうか。

もちろん、何を基本書にしようが、司法試験を受験する方は、芦部憲法を読んだことがない、というのは通用しないと思います。けれど、それ以外の資格試験では果たして、この本をお勧めしていいのか、疑問に感じます。司法試験の短答以外でも、各種試験の選択肢の記述に芦部憲法の記述が使われることも結構あって、受験生の中には「やはり芦部憲法を読んでいないと駄目じゃないか」と思う方もいらっしゃるようですが、別に芦部憲法を読んでいなくても正解は出せますので大丈夫です。

大変な名著であることは間違いのないですし、余裕さえあれば、ぜひ読んでいただきたいとも思いますが、以上のことから、資格試験のための基本書としては、私はお勧めしません。むしろ、これは教養書とでもいうべき本ではないでしょうか。

芦部信喜「憲法学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」(有斐閣)

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芦部説の理解にはこれ。

芦部説を勉強したい人には、岩波本よりもこちらがおすすめです。岩波芦部を読み込んでいると、どうしても納得できないと言うか、論理の飛躍やあいまいさを感じると思いますが、そんなときはこちらを読むと、そういう言い方をしている意味がわかることが多いです。

そういう意味では、岩波芦部を何十回も読むよりも、一度、こちらを丁寧に読んだ方がいいのではないでしょうか。

ただし試験にはあまり役に立たないでしょうね。個人的には、宮沢・清宮両先生の著作と、こちらの芦部「憲法学」をじっくり読んでみていただきたいのですが、資格試験には落ちると思いますので、止めておいた方が無難でしょう。辞書というか、納得できない部分を調べるのに使うとよいでしょう。

残念ながら人権分野の途中までです。

☆1 渋谷・赤坂「憲法1・2」(有斐閣アルマ)

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初学者はまずはこれから。

初学者には最適な教科書。構成がやや特異ですが、それはさしたる問題にはならないと思われます。よみやすく、記述が丁寧。安心しておすすめできる一押しの本の一つです。

読みやすいだけでなく、内容的にも結構しっかりとしています。通説よりのきわめてオーソドックスな立場からの執筆です。「異常なひらめき」みたいなものを期待するマニアックな方には向きませんが、通常の試験であれば十分に対応できますので、ぜひ、手にとって見ていただけたらと思います。

私としては、岩波芦部よりも、こちらの本を基本書としてはお勧めします。

佐藤幸治 日本国憲法論

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帰ってきた佐藤憲法。

かつて青林書院からでていた「憲法」の実質的な改訂版。成文堂の法学叢書として出版されました。なんだかずいぶん印象が変わりました。特に、あの佐藤節というか京大節というか、そういうのがだいぶおとなしくなった印象。あれが鼻に付いて嫌だという人には朗報でしょう。

情報量は多く、学説もいろいろ紹介してくれます。議論の緻密さは以前の方が上だったとおもいますが、その分、読みやすくなっています。

全体的にくせがなくなって、標準的な教科書という感じになっていますが、それはそれで少しさみしい気もします。

なお、青林書院の「憲法」とは、全く別物である、という意見もありますので、こちらについて書いた記事も残しておきます。

以下、青林書院「憲法」について

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おすすめじゃないけど。

文章が読みにくいといわれますが、強固な思考を鍛えるためには大変好著だと思います。ただし、わかってしまえば、実は単純というか、没歴史的で、論理に頼ってる分、簡単という気もします。個人的には、やや観念的に過ぎる気がして好みではありませんが。また、人によっては、やや保守的に感じるようです。(それを言い出したら、京大系全体に言えますけどね)

人権擁護というのは、論理必然的に出てくるというよりも、歴史の現実から出てきたものなのですから、それを論理体系にあてはめる試み自体は重要なことなのでしょうが、なんだか、憲法の本質的な部分が生かされていない気がしてしまいます。

なんだか、書いてるうちに批判になりそうなので、興味がある方は読んでみてください。しかし、近年改定がなされていないこともあり、一般の資格試験の受験生は、触れないほうがいいと思います。

おすすめじゃないじゃん、って言われそうですが、歴史的な本ですので名前をあげておきます。

あ、でも論文とか書くときに、かっこいい言い回しを探すときには役に立ちます。あと、意外とマイナー論点を拾っていたりもします。(佐藤憲法的にはたぶんマイナーじゃない論点です。)


野中・高橋・中村・高見「憲法1・2」

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いわゆる「4人組」。辞書代わりに。

俗に言う「4人組」です。芦部の補充をこれで、とおっしゃる方もいます。昔、私はこれを通読しようとして、あまりの面白くなさに挫折しました。

正直、あまり面白くなく(…ごめんなさい)、通読するには向かないと思います。内容は客観的で、詳しいので、辞書として、あるいは、お守り代わりに持っておくにはいい本です。

なお、芦部先生の教科書を使っている人にとっては、昔から、統治分野はこちらで補う、ということになっていました。

☆2 辻村みよ子 憲法

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アルマの次に読むのにおすすめ。

なんといっても記述のバランスの良さと丁寧さがいいです。内容的には、アルマほどわかりやすくはないと思いますが、別に、難解というほどでもありません。判例にしろ学説にしろ目配りが行き届いていて親切な本です。

惜しむらくはバランスが良すぎて、記述がややそっけない気がしなくはありません。そういう意味ではまったくの初学者には、少し難しいかもしれません。

しかし、記述が緻密で読み込みにも耐えますし、独自説を前面に打ち出しこそしていませんが、問題意識をしっかりと感じられるいい本だと思います。

☆1 浦部法穂 憲法学教室

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明快かつ痛快、一気に憲法が好きになる(こともある)。

非常に明快に憲法を論じますので、本の厚さの割りに、すらすら読めます。また、著者の考えに共感できるならば、一気に憲法が好きになると思います。ただ、著者の思想的立場に対しては好みが分かれるでしょう。中には、抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。それさえ問題なければ、この本から入ってもいいかもしれません。

ただし、通説・判例を切りまくりますので、浦部説絶対になってしまうと、資格試験では苦労するかもしれません。特に、司法試験などで論文を書く場合、この本のみでは、論点を展開できないことがあります。他説で、問題になり、議論されている論点が、浦部説では、そもそも問題にならなかったりしますので。また、最高裁判例も、容赦なくこき下ろすので、研修後におぼえめでたく判事や検事を目指したい方は、あまり影響を受けすぎないようにしましょう。

長谷部恭男 憲法

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憲法の基本理解を練り直す

最近では国会での騒動で、憲法を勉強する人以外でも有名になってしまった長谷部先生の著作です。著者自ら、オルタナティブな教科書、と言っていますが、基本的な事項について深く論じていますので、自分の中の憲法学体系を鍛えたい方にはよい本だと思います。

結局憲法を勉強するっていうのは、憲法的な価値や概念をどれだけ自分のものとして鍛えることができるかだよなあ、と最近、この本の第5版を読んで思いました。通説の定義を頭に詰め込む勉強ではなく、しっかりと自分で考えなおしたい方にはとても刺激的な本だと思います。

ただ、ある程度の知識を前提としないと、面白さがわかりにくいかもしれません。憲法に自信があり、それを深めたい方向けではないでしょうか。

高橋和之 立憲主義と日本国憲法

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憲法の体系理解を鍛えなおす

こちらも、芦部先生の「憲法」同様、放送大学のためのテキストとして書かれたものがもとになっているそうです。

しかし、芦部先生の教科書と比べて(芦部先生には失礼ながら)、大変面白い基本書です。

高橋先生の自説を中心に憲法を説明していきますので、流れもよく、憲法学の軸が身につきます。そういう意味では、むしろ長谷部先生の本のスタイルに近い、と私は感じました。

ただし、自説中心ということは、そのままでは資格試験に対処しにくい、という問題もあります。ですから、時間に余裕がない方は、この本からスタートするべきではないかもしれませんね。

☆2 渋谷秀樹 憲法

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基本をじっくり丁寧に解説。

アルマの共著者の一人、渋谷先生が書かれた教科書です。第2版は800ページを超えています。内容は相変わらず素晴らしいです。全体の体系がやや独自ですが、逆にその体系がわかりやすいと思います。

大胆に自説を展開するというタイプの本ではありませんが、それなりに自説を主張しているところもあります。その場合でも、通説は何かをしっかり書いてくれていますし、通説をとらない理由も説得的に書いてくれているので、理解が深まります。

全体に、きちんと憲法学をわかってもらおうという意図がよくわかる良書です。とにかく懇切丁寧に、かみくだいて説明してくれます。一定の知識を前提とした論理の飛躍もなく、言葉を尽くしてあります。こういうのが、本当の意味での初学者向け、という気がしますね。前田先生の会社法のような本といえばわかりやすいでしょうか。あれよりももっと説明がわかりやすいです。時間がある方には、ぜひ読んでほしい本です。

逆に、大部だからといって、4人組のように何でも書いてある、という性格の本ではありません。また、独自の体系ですので、辞書的に使うにはあまり向かないとおもいます。腰を据えて憲法を勉強したい人向けです。

私としては、時間のある人には一番のおすすめだと思っています。

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 試験対策本

新司法試験になってから、いわゆる予備校本というのが目立たなくなりました。かわって目立つのが学者が書いた論文試験対策(というつもりかどうかは別ですが)の本。

☆1 伊藤真 憲法

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意外とわかりやすい

いわゆる「しけたい」です。

一見したところ、芦部憲法を中心として、いくつかの教科書の寄せ集め、という感じが強い本です。どこかで読んだことのある文章がよく出てきます。

しかし、意外と内容的には一貫しており、非常に読みやすいです。文章の流れも素直で理解しやすいと思います。その分、あまり深いところまで書いていないところもありますが、初学者には逆にいいのではないかと思います。

ずっとお付き合いする本ではないでしょうし、この本で新試に対応するのは無理でしょうが、基本段階で参考書としてところどころ読むだけでも理解が深まるでしょう。

大島義則「憲法ガール」

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ラノベ風憲法解説!

ラノベっていうのはライトノベルのことだそうです。このスタイルにびっくり。このタイトルに釣られて、この本を買った人が中身を見ると、いきなり司法試験の問題がでてきてびっくり。一冊で二度びっくり、というおいしい本。平成18年から24年までの新司法試験の憲法過去問を解説しています。

いや初学者には絶対無理ですって、この本。ターゲットはどこなんだろう?

でも、この発想、斬新で面白いです。中身は意外とまとも。

駒村圭吾「憲法訴訟の現代的転回」

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迷える受験生を救う(こともある)本。

芦部先生(だけではないけれど)の大きな業績の一つが、二重の基準から違憲審査基準論という人権制約を縛る議論を広めたことだと思います。旧司法試験時代には一世を風靡し、どの答案も金太郎飴よろしく、芦部の劣化コピーばかりという現象を招きました。新司法試験時代になって、より精緻な事案の分析と判例の内在的論理を視野に入れた解答作成を迫られるようになったわけですが、そこで迷える受験生を救ったのが三段階審査論といえるでしょう。この三段階審査論を違憲審査基準につなげる試みがこの本。迷える受験生必読の名著です。

個人的には、近年復活した香城敏麿の理論に対する論評が面白かったです。猿払事件のとった「表見違憲審査基準論」が、三段階審査論と親和性があることの指摘は不勉強な私にとっては新鮮でした。

この本もとてもおすすめですが、初学者には向きません。あと、駒村先生の考え方を理解する上では、以前、といってもずいぶん前に法学教室で連載していた「憲法の解釈」(石川健治教授、亘理格との共著)がずいぶん参考になるとおもうのですが、こちらは本になっていないようです。図書館で借りてみてください。

宍戸常寿「憲法 解釈論の応用と展開」

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憲法の「トラの穴」って感じの本

この本は本当に面白いです。ぜひ読んで見てほしいです。憲法をわかっているつもりで、どれほどわかっていないかが明らかになり、愕然とします。各章の設問に対して、学生二人が答案構成を考えるんですが、ありがちな学生さんたちでちょっと笑えます。笑いながらも身につまされるときもあります。

こちらも先の駒村先生の本と同様、「芦部説の劣化コピー」答案に対するアンチテーゼを提示します。意識的に、凝り固まった考えを破壊しようとしている印象です。公共の福祉に関する宮沢説批判だけでも読んでおくと頭がすっきりするかもしれませんね。宍戸先生の言っていることは、実はごく当たり前のことですが、通説に無批判に依拠しているとこんがらがる人もいるかもしれません。

ただし、少なくとも憲法の基本書はマスターしているレベルは前提です。皆さんの頭の中の憲法体系が、どれほど基盤の弱いものかがはっきりするかもしれません。

☆1 郷原豊茂「憲法まるごと講義生中継」

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タイトルはあれだけど、中身は素晴らしい

公務員試験向けの憲法テキストです。

著者の方は公務員試験の指導では有名な方らしいです。予備校の先生らしい思い切った単純化や例えが、とてもわかりやすいです。随所に頭に入りやすいような工夫がしてありますし、説明も通り一遍ではなく、自分の頭を通した説得力のある文章です(もちろん論述に使うような論証ではありませんが)。「わからせる」ことを専門にしている方らしい、よくできた本だと思います。初学者にはおすすめできます。

ときどき、行きすぎというか、むりやりっぽい説明や、え?っていう意見もありますが、まあそれはそれで逆に覚えやすいかも。タイトルや表紙は色物っぽいけれど、試験のための憲法を勉強するのには素晴らしいと思います。

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 判例集

判例集のおすすめです。

判例百選

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憲法に限らず、判例は大事です。ただ、どこまで学習したら悩むところでもあります。その答えの一つが、この判例百選シリーズです。

百選に出ている判例は、押さえておいて間違いはないと思います。

ただし、行政書士や公務員試験レベルでは、百選をつぶす必要はないでしょう。もちろん、ローや司法試験の受験生ならば、さすがに百選は持っていなくてはいけませんね。

判例プラクティス憲法

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百選の対抗馬といえばこちらでしょうか。コンパクトにまとめてあります。一つのテーマについては一人の評者が解説しているので、解説に統一感があります。それをわかりやすいと思うか、いろいろな意見がなくて面白みにかけると思うかは人それぞれですね。

初学者にはこちらの方が向いているのではないかと思います。

伊藤真の判例シリーズ 憲法

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掲載判例数は百選よりも少ないです。ですが、解説は若干詳しくなっています。

重要度のランク付けをしてあったり、学習上のアドバイスもあったり、論理の流れを図解してあったり、百選よりははるかに親切ですので、百選にとっつきにくさを感じる方は、こちらを利用するのも手だと思います。

また、百選の、ずらっと並んだ細かい字に抵抗がある人、目が悪い人にとっては、助かる本かもしれません。

ただ、正直言えば、誰をターゲットにしているのかわかりにくいです。司法試験受験生にとっては、判例が少ないと思います。逆に、行政書士、さらに公務員試験であっても、判例の解説が詳しすぎるのではないか、と思います。行政書士試験の憲法の判例は、結論だけ覚えていたのでは対処できなくなりましたが、だからといって、この本の判例をつぶさないといけないと考える必要はないでしょう。過去問で気になった判例を調べるなどの用途にはいいかもしれません。

これをメインにするよりは、百選や、あるいは公務員試験用の判例集などで勉強して、参考用に使う本という位置づけでしょうか。

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 教養書・入門書など

☆1 宮沢俊義 憲法講話 (岩波新書) 

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入門書と言えば、まずはこの本です。戦後憲法学を決定した第一人者による、拡張高くも非常にわかりやすい本。

初学者に限らず、憲法を学ぶ上で、絶対に読んでおくべき本です。

☆2 芦部信喜「憲法判例を読む」

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なんだかんだ言って、また芦部先生の本を紹介してしまうのですが、こちらは市民向けの講義を書き起こしたもの。公共の福祉、二重の基準、そして違憲審査論が本当にわかりやすく説明されています。もちろん、いささか古いのは否定しようもありませんが、このくらいは理解しておいてほしいという出発点が、わかりやすく説明されています。間違って(?)岩波芦部を読んでみたけど、よくわからなかったという方は、これを読むと頭がすっきりすると思います。ただし、ここにある審査基準を絶対だと思い、理由を考えず覚えこむようなことはしないでください。

長谷部 恭男, 杉田 敦 これが憲法だ! (朝日新書)

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上の、憲法講話とは、まったく逆の入門書です。現在の憲法学会を代表する長谷部教授と、政治学者の杉田教授による対談。しかも、長谷部教授は、法哲学的思考をされる方ですので、通常の憲法の教科書的な発想とはまったく違うところで議論が進むことも。刺激的であり、思考も鍛えられますので、本当はお勧めなのですが、憲法の学習のための「入門書」と呼ぶには躊躇するところも。

☆1 渋谷秀樹 憲法への招待

憲法への招待 新版 (岩波新書)

こちらは比較的オーソドックスな説で、安心して「入門書」と呼べる本です。いくつかの質問に対し、憲法通説の立場から解説していきます。まさに、憲法学通説入門、と言ったら悪口のように聞こえるかもしれませんが、悪口のつもりではありません。

教科書を読む前に読む本としては、悪くないと思います。

ただ、正直、中途半端な気がするんですね。どうせ憲法を勉強するなら、基本書でお勧めした有斐閣アルマから入った方がいいような気がします。

樋口陽一 個人と国家―今なぜ立憲主義か (集英社新書)

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樋口教授による正統的な入門書。一見したところ、別に入門書じゃないんですけれど、時事的なことを語りつつ、近代憲法の背景にある思想を、しっかりと伝えてくれる王道的な一冊。本当に憲法をわかりたかったら、こういう本を丁寧に読むのが一番いいのではないでしょうか。鉛筆片手に、頭を使いながら読んでください。

勉強法など

市川伸一「勉強法が変わる本」岩波ジュニア新書

「勉強法が変わる本」岩波ジュニア新書

高校生向けの勉強法の本ですが、非常にバランスのよい良書です。特に、第一章の「学習観を見直す」は、大人が読んでも参考になります。

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