憲法、憲法判例、憲法学習法

司法書士試験憲法の傾向と対策

司法書士試験憲法の傾向と対策

(1)総論

司法書士試験の憲法の問題は、難しい問題は出ないのが特徴です。

司法書士試験自体が、資格試験としては他に例を見ないほど正答率が高い試験です。特に、憲法はマイナー科目ですから、受験生もシビアに労力と効果を比べてきます。難しい問題を出しても、捨て問としてくるでしょうし、一方、憲法の知識が不要なほど易しければ易しいで勉強しません。結局のところ、受験生のレベルに合わせて、ある程度勉強すれば解ける、という問題にせざるを得ません。

過去の出題においては、難易度の調整で試行錯誤の形跡が見られましたが、現在では、典型論点に関する基本知識で安定しています。

(2)出題傾向

過去の憲法の出題をまとめてみました。データ容量の関係でJpeg化しており、若干見辛いのはご容赦ください。(画像のクリックで大きくなります。)

画像の説明

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こうしてみると、意外と少ないのが単純な条文問題です。もちろん、これらが無くてよいわけではないのですが、知識として問われるのは主に判例です。

判例といっても、司法書士試験は典型判例の結論がストレートに問われることがある反面、マイナー判例が出題されることもあります。この場合は、メジャー判例の枠組みで自分なりに判断することが求められます。

また、時折、審査基準に関する問題が出てくるのも特徴です。判例の結論だけを覚えておくというのでは、足りないことがわかると思います。

さて、表の中で意外と大きな割合を占めるのが見解問題。これは、ある論点に対する二つ以上の見解があり、それに対しての批判や根拠を選ぶ問題です。一方、基本理論としたものは、見解問題ほど明確に立場がわかれておらず、ある事項の説明として適切なものを選ぶ問題を指しています。

この二つはある程度、かぶっていると考えて下さい。

ところで、同じ見解問題でも、傾向として、学説知識を前提とするものと、常識および論理判断で正解が導き出せるものにグループが分かれます。特に、後者は国語問題と言ってもよいくらい、簡単に答えが出せます。

もっとも、現在では国語問題はほとんどなくなり、憲法の理解と基礎知識を前提としたものとなりました。こうした難易度は、受験生のレベルに合わせて今後も変動していくでしょう。

とはいうものの、
・仮に論理問題であっても、最低限の学説知識があれば楽に早く解ける
・現場思考というのは、結局、普段から訓練していないと使えない

さらに、本試験では時間がありません。憲法は最初の3問ですから、ここで思考力を消耗するのも得策ではありません。さっくりと解けるように準備しておくのが賢明でしょう。

(3)対策

以上を踏まえると、司法書士試験の憲法対策としては、
ⅰ)典型論点の理解
ⅱ)基本判例の理解
ⅲ)条文
の順で学習するのがよいでしょう。

本来、法律である以上、条文が最初のはずですが、司法書士試験の憲法に限っては、条文は後にしてでも、典型論点を理解していくべきです。典型論点を勉強しながら、出てきた条文をチェックしていくのがよいでしょう。その上で統治関係の細かい条文を押さえましょう。

典型論点は、本当に典型的なもので十分です。ただし、見解がわかれる論点については、代表的な見解は押さえておきましょう。本番試験での処理速度が全く変わりますし、その後の問題に立ち向かう上でのテンションにも大きくかかわります。

判例については、基本判例以外を追求するのは、労多く益が少ないと思われます。基本判例について、その判断の枠組みを押さえておき、審査基準や、似た事案へのあてはめが問われたときに、迷わないようにしておけば十分だと思われます。

基本論点についての学説であれ、判例であれ、知識として細かく追いかける必要はありません。

大切なのは確実な基本知識とそれを使いこなす経験です。これによって実戦力を磨いておけば、司法書士試験の憲法は全問正解はそれほど難しくはありません。

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