憲法、憲法判例、憲法学習法

憲法42条

憲法条文

第42条 
国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

両院制の類型

貴族院型

貴族団体を基礎にした第二院が、民選の第一院を抑制するタイプです。

連邦制型

連邦中の州や国の代表が構成する第二院が、連邦全体の代表の第一院を抑制します。

民主的第二院型

一つの院の軽率な行動をチェック、修正するために第二院が設置されます。

二院制の意義

民主主義という点から考えれば、議会は一つでもいいはずですよね。

有名な言葉があります。
「第二院(上院)が代議員(下院)と一致するなら、それは無駄である。一致しないなら、それは有害である」
アベ・シェイエスの言葉です。結局、当時の国民議会は一院制を採用したのでした。

昔から、第二院(上院)の存在意義は問題になっていたんですね。

しかも、日本の第二院、つまり参議院は、別に貴族院じゃないんです。衆議院と同じように選挙で選ばれるんですからね。

「同じじゃん。」

確かにね。

実際、日本のように単一国家で二院制をとる国は少ないです。アメリカだって、上院議員は州代表ですよね。そもそも、直訳すれば元老院だし。

日本国憲法制定過程で、総司令部案は、一院制を採用してたんですね。ですが、日本側が二院制を主張しました。総司令部は、第二院が民選であることを条件にそれを容認したということです。

日本側の意図としては、おそらく貴族院を残したかったんでしょうけど。
そういう意味では、参議院というのは、かなり中途半端な存在なのかもしれません。

でも、民意っていうのは間違いないわけじゃないんです。

もともと、権力分立だってそうでしょ。本当に、民主主義だから、民意が絶対だというのなら、これはもう人民民主主義になるしかないですよね。国会が絶対だって。でも、そうじゃない。三権のチェックアンドバランスの中で、より良い方向に動こうとするわけです。

一院ならば効率的です。しかし、民意が暴走しだしたときに、それでは抑制が効かない。後で考えると、なぜあのとき、という方向に、民意が流れることもありうるわけです。

そういう意味で、これは歴史の知恵なわけです。

教科書的まとめ

一般的な教科書では、第二院の意義は、

1)議会の専制防止
2)下院と政府の衝突緩和
3)下院の軽率な行為、過誤の回避
4)民意の忠実な反映

と言われます。

ただし、1)2)は、主として貴族院型にあてはまる意義ですよね。要は、民意を背景とした国会の暴走を防ぐってことです。連邦型や民主的第二院型では、3)4)が中心となります。

言い換えれば、
3)審議の慎重を期すこと、
4)異なる時期や方法で複雑な国民の意思を多元的に反映すること、
と言えるでしょう。

判例は、参議院定数訴訟(最大判・昭58・4・2)において、参議院を地域代表的・職能代表的性格をあげて、衆議院に比べ人口比例原則が後退することを認めました。

これについては、多くの学説は批判的です。

独立活動の原則と同時活動の原則

衆参両議院の活動については、独立活動の原則と同時活動の原則があります。

独立活動の原則は、両院がそれぞれ独立に議事を行うという原則です。
同時活動の原則は、両院が、同時に収集され、同時に閉会するという原則です。

なお、現行憲法では、衆議院の優越が認められる分野がいくつかあります。ちなみに、明治憲法では二院は対等が原則でした。

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