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憲法69条

憲法条文

○ 66条3項で、内閣は国会に対して連帯責任を負うと言っていましたね。これは、本来政治的責任ですが、衆議院で不信任案が決議されたときは、法的な責任も伴ってきます。

○ もともと議院内閣制では、権力の分立が大統領制よりも緩やかで、議会と内閣との相互協力関係が重視されています。この両者の関係が破綻した場合、議会は内閣を不信任しうるし、内閣は議会を解散しうるというわけです。

○ 議院内閣制についての、責任本質説では、政府が議会に対して連帯責任を負い、存立を議会に依存することが重要ですが、それに加えて、均衡本質説では、政府による議会の解散権も重要な特徴とされます。

○ 衆議院ではなく、参議院で内閣不信任案が決議されたときはどうなるでしょうか。これは不信任決議ではなく、問責決議ということになります。法的な効果はなく、政治的な責任追及にとどまります。

○ 衆議院の解散とは、衆議院議員の全員につき、任期満了前に、その身分を失わせることです。今日では、この機能は、民意を的確に反映し、あるいは、議会と内閣の協調関係の破綻に対処し、内閣を安定させる昨日があります。

○ ところで、解散の実質的決定権はどこにあるでしょうか。また、衆議院の解散は、69条の場合に限られるでしょうか。

○ まず、解散の実質的決定権をめぐっては、

1)衆議院が自律的に解散決定できるとする自律的解散説
2)内閣に実質的解散権がある他律的解散説
にわかれます。

今日では、内閣のみが解散を決定できるとして、他律的解散説が通説になっています。

○ 次に、2)の内閣が実質的解散権があるとする他律的解散説について、その根拠が、

1)7条に根拠があるとする7条説
2)65条に根拠があるとする65条説
3)議院内閣制に根拠があるとする制度説
4)69条に根拠があるとする69条説

に分かれます。

○ また、解散が69条の場合に限定されるかをめぐり、

1)69条限定説
2)69条非限定説
に分かれます。

内閣の解散権の根拠を69条と見る説と69条限定説は結びつくことになります。

○ 実際の運用を見ると、まず、解散は69条に限定されておらず、7条3号に基づいて実施されています。そこで、
69条非限定説が主流となり、根拠については、7条説が多数説ですが、制度説も有力です。

○ 内閣の解散権の行使にも限界があるとされます。内閣が同じ理由で二度続けて解散することや、国会の会期外に解散することは許されず、また、多数派の存続を主な理由とした解散や、党利党略による解散も認められません。

○ 内閣の総辞職自体はいつでもできます。先の安倍内閣がそうでしたね。ちなみに、366日というのは、歴代7位の短命内閣だとか。ただし、改造後の内閣に関して言うなら、わずか31日ですけどね。

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